ALBUM

MISIAの森 -Forest Covers-

2011.12.14 RELEASE
BVCL-292

東日本大震災のあった2011年12月に発売された初のカバーアルバム。過去からの贈り物である名曲を歌い継ぐことの大切さを強く意識し、いま伝えたいと思った言葉、メッセージを持っている楽曲を自ら選曲。Michael Jackson、Stevie Wonder等による名曲たちを、偉大なアーティストの方々に愛と尊敬と感謝を込めてカバーした全10曲を収録。アルバム名「MISIAの森」には、生物多様性へのメッセージも込められている。初回盤はスリーブケース仕様のギフトパッケージ。

Tracklist

1. Smile
2. Heal The World
3. The Rose
4. What A Wonderful World
5. Ribbon In The Sky (Japanese Version)
6. Mercy Mercy Me (The Ecology)
7. This Christmas
8. White Christmas
9. Can’t Take My Eyes Off Of You
10. 大きな愛の木の下で

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ALBUM

MISIAの森 -Forest Covers-

2011.12.14 RELEASE
BVCL-292

東日本大震災のあった2011年12月に発売された初のカバーアルバム。過去からの贈り物である名曲を歌い継ぐことの大切さを強く意識し、いま伝えたいと思った言葉、メッセージを持っている楽曲を自ら選曲。Michael Jackson、Stevie Wonder等による名曲たちを、偉大なアーティストの方々に愛と尊敬と感謝を込めてカバーした全10曲を収録。アルバム名「MISIAの森」には、生物多様性へのメッセージも込められている。初回盤はスリーブケース仕様のギフトパッケージ。

「Smile」
作詞:John Turner・Geoffrey Parsons、作曲:Charles Chaplin

3DCGアニメ映画「friends もののけ島のナキ」主題歌
チャップリンの映画「Modern Times」でも使用されたCharles Chaplin作曲の楽曲のカバー。東北の子供たちの歌声から勇気や力をもらえる。

「Heal The World」
作詞・作曲:Michael Jackson

Michael Jacksonの名曲のカバー。ゆったりしたリズムとメッセージ性の強い歌詞が印象的な楽曲をMISIAが優しく歌い上げている。


「The Rose」
作詞・作曲:Amanda McBroom

Bette Midler主演映画の主題歌のカバー。愛は花のようなものだと歌う、国境・時代を超えて愛される名曲。


「What A Wonderful World」
作詞・作曲:Robert Thiele・Geoge David Weiss

セコムCMソング

Louis Armstrongの名曲のカバー。邦題「この素晴らしき世界」でも知られている。素晴らしい世界を目指そうという力強いメッセージが込められた、柔らかい楽曲。


「Ribbon In The Sky」 (Japanese Version)
作詞・作曲:Stevie Wonder、日本語詞:MISIA

Stevie Wonderの名曲を日本語でカバー。日本語詞はMISIAが書き下ろした。同じ空の下で私たちを繋ぐものをリボンに例え、遠い空の下でも繋がっているというメッセージを伝えている。


「Mercy Mercy Me (The Ecology)」
作詞・作曲:Marvin Gaye

Marvin Gayeの環境問題を取り上げた楽曲のカバー。グルーヴィーなサウンドとMarvinの強いメッセージが印象的。


「This Christmas」
作詞・作曲:Donny Hathaway・Nadine McKinnor

Donny Hathawayのクリスマスソングのカバー。クワイヤとリズムが印象的なクリスマスにぴったりのLove&Peaceな楽曲。


「White Christmas」
作詞・作曲:Irving Berlin

世界で最も親しまれているBing Crosbyのクリスマスソングのカバー。ピアノが歌声にそっと寄り添うような、シンプルで美しい楽曲。


「Can’t Take My Eyes Off Of You」
作詞・作曲:Bob Crewe, Bob Gaudio

フジテレビ「FNNスーパーニュース」テーマソング(2012年)

世界中で愛されているBoys Town Gangの名曲のカバー(オリジナルはFrankie Valli)。邦題「君の瞳に恋してる」でも知られている。ライヴでも盛り上がるディスコミュージック。


「大きな愛の木の下で」 (オリジナル曲)
作詞:MISIA・Hinata、作曲:JP

ハウス食品「北海道シチュー」CMソング

アルバム内唯一のオリジナルナンバー。鈴の音が印象的なクリスマスソング。カバーアルバムの最後に、積み重ねること、つなげることの大切さを歌っている。

 

LINER NOTES

 誰もが想像だにできなかった経験と感情を呼び起こされた2011年。激動の1年の区切りとなる12月に、MISIAがキャリア初となるカバーアルバム『MISIAの森 -Forest Covers-』をリリースする。今作を制作することになった 経緯を「ごく自然な流れ」と語ったMISIA。昨年行ったライヴハウスツアーやアジアツアーでも歌ってきた『Can’t Take My Eyes Off Of You』のカバーに続き、映画『friends もののけ島のナキ』主題歌としてチャーリー・チャップリンの名曲 『Smile』を歌ってほしい、という依頼が舞い込む機会が重なるごとに、“カバーアルバム”という形が浮かび上がるようになっていったようだ。その想いを形にすべきと、背中を押したのは3月の東日本大震災だった。MISIA自身が過去からの贈り物である名曲たちに励まされたことを契機に、歌い継ぐことの大切さを強く意識したという。『MISIAの森 -Forest Covers- 』の収録曲の多くが珠玉のソウルミュージックであることから、一見、彼女のルーツを探る作品にも映る。しかし、「もちろん 、私自身が影響を受けたアーティスト達の楽曲です。けれど、何より選曲で重点を置いたのは、今の時代に伝えたいと思った言葉、メッセージを持っている楽曲であるということでした」と彼女は言う。

 そんな想いからリストアップされたのは100曲以上。さらに、歌いながら確かめ50曲程度に絞り込んでいったという。 それだけでも大変な作業だろうが、歌詞に使われる言葉遣いはもちろん、曲が生まれた時代背景に至るまでつぶさに調べ上げ厳選に厳選を重ねた。かといって、決して小難しい作品になっていない。ベトナム戦争を嘆いた『What A Wonderful World 』をはじめ、環境問題をいち早く取り上げ、呼びかけたマーヴィン・ゲイ『Mercy Mercy Me』など、重厚なテーマやメッセージを綴ったものも少なくないが、影が色濃いからこそ、光もより強く輝きを放つものだ。MISIAもきっと、楽曲に潜む大きな希望の種を皮膚感覚で強く感じたのかもしれない。

 また、かねてより慈善活動などを積極的に行ってきた彼女は、その行いが広く認められ昨年3月に国連より生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の名誉大使の任をあずかることになり、現在も精力的に活動している。タイトルである『MISIAの森』も、実際に石川県津幡町にある森林公園内にある森で、MISIAは森と森の保全活動を舞台に生 物多様性のメッセージを発信する活動をしている。その名がついたこのアルバムには、そんな生物多様性へのメッセージもまた込められている。詳しくはMISIA自身が語る各曲コメントを参照にしていただきたいが、『今の時代に森 からのメッセージを感じることは、私たちの心においても、未来においても大切なものを再確認出来ることになると思います』そう彼女は言う。

 そんな必然とも、偶然ともつかない大小の事実が積み重なって完成した『MISIAの森 -Forest Covers-』は、結果的に幅広く、懐深い作品となった。そしてなにより、言葉の力を持つ希代の名曲を実に巧みに、そして繊細に歌い分けるMISIAのシンガーとして力量に改めて圧倒される。また、その歌声を柔らかく彩るサウンドも心地よく、1つのアルバム、1つのクリスマスギフトとして心から楽しめる。今回のカバーを通じて「多くを学んだ」 と語ったMISIA。過去を振り返り、慈しみながら歌った『MISIAの森 -Forest Covers-』には、アーティストとしてさらなる広がりを見せ始めたMISIAの今、そして未来までもが詰まっている。 

(橘川有子) 


コメント
(「Smile」制作秘話 from MISIA)

『Smile』は、チャーリー・チャップリンの映画『Modern Times』の中にかかる曲で、チャップリン作曲です。チャップリンの作品は、小さな頃から大好きで、今でもDVDはすべて持っているくらい。後に『Smile』のメロディに歌詞が付きナット・キング・コールが歌い、歌も有名になりました。前回のツアーのとき、ちょうどナット・キング・コールの曲をサンプリングして、JPと一緒に歌っていたりしたんですね。その後、デイヴィッド・フォスターさんのライヴで、娘のナタリーさんとお会いしたりして……。その直後にこの主題歌の話しをいただいたので、すごい巡り合わせだなって、ビックリしました。

 チャップリンは苦境の中に生きていながら、それでも笑顔というものを通して、社会的なメッセージを伝えてきた人じゃないですか。その人が作った『Smile』というメロディを、深い部分できちんと理解して作られた歌詞だと思うんです。今回、私が歌うことになって、あらためてしっかりとこのメロディ、そして歌詞と向き合いました。

 この楽曲を制作していく過程で、『子どもの声を入れたらどうだろう?』という話があったんです。凄く素敵な話だと思いました。そして、もし歌ってもらえるなら、東日本の子どもたちに歌ってほしいなと思い、それで現地のイベンターさんに協力してもらい、仙台の3つの合唱団に参加してもらったんです。中には、実際に家が流されてしまったり、自衛隊に救助された子がいたりして。「気持ちが落ち込む子もいたけど、今日こうして歌えることを楽しみに頑張ってきました」という先生の言葉に、一緒に歌うことができて心から良かったと思いました。

 実際の歌入れのとき、みんな最初は緊張してたんですけど、歌っていくうちに徐々に笑顔になっていって。本当にスマイルになれる曲になったのが嬉しかった。この『smile』は、笑顔って素敵なことなんだよ、っていうことを伝えるだけじゃなくて、歌うことで自然と笑顔になってしまう、そういう力もある曲なんだな〜ってあらためて感じました。皆とっても一生懸命歌ってくれました。素晴らしい歌声です。きっと聴いた人の心に勇気と力をくれると思います。