3. The Rose by Bette Midler

 この曲も最初から歌いたいと思っていました。ベット・ミドラーが主演する映画『The Rose』の歌ですが、歌詞が素晴らしいのです。

 この歌は、愛をいろんなものに例えて歌っています。そして、つらいことがあっても、なくなってしまったと思ったとしても、愛は花のようにみんなの心の中にあって、あなたがきっかけさえあげれば咲くんだよって歌っています。どんなに深く積もった雪でも、春になると地中の種は暖かな陽射しを浴びて芽を出す。今、あなたがひどい吹雪のようなつらい時期に直面していたとしても、必ず(新しい一歩への)種はあるから…と。

 震災後、情けない話しですが、恐さや不安から音楽なしでは生活できなくなっていて…。 無音でいると、自分の頭の中の考えに飲み込まれそうになるので、ずっと音楽を流し続けていたんですね。この曲もいつも流れていたものの1つでした。

また、 "バラ"と聞くと多くの人は西洋的なものをイメージすると思うのですが、バラ科という大きなくくりで見ると日本に根ざした"バラ"もたくさんあるんです。たとえば、日本を代表する桜、桃の花、もちろん日本古来の野バラなどもあります。愛の象徴でもある"Rose"。つまり自分の中の愛や、もともと日本にある"Rose"を見つめることで、生物多様性のメッセージに繋がって欲しくてこの曲を選びました。あるべき姿を見失わないこと。生物多様性を守って行く為にもこのことはとても大切なことです。